エキスパートシステム(英語: expert system)とは人工知能研究から生まれたシステムで、ある専門分野の専門家(エキスパート)の振る舞いができるシステムのことです。
エキスパートシステムとは
エキスパートシステムは、専門的な知識が少ない人でも専門的な問題解決ができるシステムとなります。
エキスパートシステムの歴史
エキスパートシステムは1960年代から研究がはじまっていました。1980年代には専門家の役割を一部代替できるエキスパートシステムに多くの注目が集まりました。
当時、一部のエキスパートシステムが商業的に成功し、多くのエキスパートシステムの導入が進みました。しかし、エキスパートシステムには限界もあったため普及は限定的になりました。
エキスパートシステムの限界
エキスパートシステムには限界があると考えられた理由は何でしょうか。
エキスパートシステムに専門的な振る舞いをさせるには、専門知識をヒアリングなどの手法で獲得する必要がありました。この専門知識の獲得は難易度が高いという問題がありました。
専門知識は必ずしも言語化されているとは限りません。知識には暗黙知のようなものも存在します。
これらを専門家から十分に引き出すことは困難だったのです。
また、エキスパートシステムの知識が膨大になると矛盾が生じるという問題もありました。
エキスパートシステムの実例
専門知識を応答するようなエキスパートシステムの実例としては、会話型のアプリケーション全般、例えば応答を行うシステムの音声応答システムやチャットボットが挙げられます。
現在でも応答を人工知能で行っているとしているサービスの中身は、エキスパートシステムを利用しているところが多いのではないかと考えられます。
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